年末と紅茶(2)2006年に気になった機器〜ピュアA編〜

「2006年に私が実際に買った機器」ではなく、「2006年に発売された機器」でもなく、「2006年に気になった機器」ということです。なので、なぜ今更?とか言われそうなものも含まれているかもしれませんが、そこは気にしないでください。
 
さてアンプでは、プリマルナのプロローグ1が気になりました。普通のショップではほとんど見かけることがありませんし、雑誌にもあんまり紹介されていません。外観はそっけないし、機能もセレクタとボリュームしかありません。
しかしこれがなかなかの実力機でして、EL34のプッシュプルということで、小型機ながら力強さを持っています。しかしこの製品の一番の特徴は、その真空管ならではの音の暖かさです。過剰な演出のようにタマっぽい感触なので、筋金入りのタマ派からはおそらくかえって敬遠されてしまうでしょう。ですが私のように、わざわざタマを選ぶからにはタマっぽい音がほしい、と思っている向きにはなかなかいい選択だと思います。
でもって、これに合うSPとしては、普通に考えるとイギリスあたりの小型ブックシェルフでしょう。私も、その組み合わせしか知りません。ですが、ただでさえ輪郭のにじんだような音が出るSPに、これまたトロトロのプロローグ1を組み合わせると、本当にぼやけたような感じになってしまって、心地よいというよりは「音の歪みを目の当たりにしてしまう」という印象が強いように思えます。特定の楽器では違和感が非常に強くなります。というわけでここは一つですね、芯がしっかりしていて上流に振り回されないエラックを組み合わせるのがいいと思います。って、またこれですよ。ええ。FS207.2と組み合わせてみたいです。