会議録から阪和連絡線を眺める

前回(id:ameni:20070830)の続きです。
大阪府議会で、阪和貨物線の整備が運輸政策審議会の答申(平成元年度)から外れたことに対する説明がありました。

平成4年2月定例会総務常任委員会(平成4年3月10日)1号
◆(中井清治君) 最後に、大阪外環状線の加美以南の延伸についてお尋ねをしたいと思います。
 大阪外環状線については、今議会で事業主体を第三セクターへとする方向で関係者と協議中というお答えがございました。その整備方法、つまり整備区間、建設資金の確保等について、現時点ではどのようにお考えなのか、それからお尋ねしたいと思います。
◎企画室総括参事(西村正輝君) 大阪外環状線は、城東貨物線を活用し、その旅客線化を図るものでございまして、新大阪を起点とし、放射状の阪急京都・千里線、京阪本線、JR片町線近鉄奈良大阪線など既設十路線を相互に連絡し、新たなネットワークを形成する重要な路線であります。
 また、本路線は、平成元年五月の運輸政策審議会の答申におきまして、目標年次の平成十七年までに整備することが適当である区間と位置づけられております。
 本路線の整備手法につきましては、現在、JR西日本大阪市等と協議を進めているところでございます。事業主体につきましては、JR西日本が単独で整備するのは困難としているところから、資金確保等のため第三セクター方式、中でも片福連絡線の建設経験を持つ関西高速鉄道株式会社が適当であると考えております。
 整備区間につきましては、新大阪から加美、さらに関西本線久宝寺駅に至るルートを考えております。
 建設資金につきましては、主たる資金として、昨年十月に創設されました鉄道整備基金の無利子貸付金を考え、国に対して要望しているところでございます。
◆(中井清治君) 今お答え頂いたルートが問題なんです。整備区間については、昭和四十六年の都市交通審議会は、大阪外環状線のルートを新大阪―加美―阪和線杉本町としていたと思いますし、大阪府もかつて加美から熊取方面へのルートを調査検討していたことからもわかりますように、加美以南延伸の必要性は広く関係者の共通の認識だったと思います。
 昭和五十五年八月十二日、当時の国鉄大阪駐在理事室が関係方面へ提示いたしました関連用地の買収計画の中でも、東大阪市の蛇草信号所付近から加美駅の少し先まで真っすぐ南下する新線約一・七キロ、これを高架で建設、阪和貨物線につないで将来の二期工事に備えるというようになっておったように記憶をいたしております。しかし、ただいまの御答弁によりますと、整備区間は新大阪―加美―関西線久宝寺ということで、私の勉強不足かもわかりませんが、いつの間にルートが左へ曲がったのか、さっぱりわかりません。これはどういうことなんですか。
◎企画室総括参事(西村正輝君) 御質問の趣旨は、大阪外環状線の計画が、従来加美駅で関西本線と立体交差するものであったと。ただいま御説明いたしましたのは、加美駅の手前から東ヘカーブし、関西本線久宝寺へ直接乗り入れるルートに変更する考えなのかどうかという御指摘と存じます。
 従来の計画はお示しのとおりでございますが、本府といたしましては、関西本線との相互直通運転や乗客の利便性向上などにより、大阪外環状線の鉄道需要を喚起するため、従来のルートに加えて久宝寺へ乗り入れる路線を考え、JR西日本大阪市など関係者と協議を進めているところでございます。
 これは、本路線の事業採算性を確保し、その早期事業化を図るため工夫を凝らそうとするものであり、従来のルートを変更し、加美からの南伸の可能性を否定するものではございません。
◆(中井清治君) 南伸を否定するものではないとおっしゃっておりますが、御承知のことと思いますが、そもそもこの路線、昭和二十七年に、当時の布施の市長さんが会長となって、城東貨物線客車運行促進同盟が結成されたことに端を発しております。四十年近くの歳月が経過しておるわけでございますが、今までのいろいろないきさつは、あえて繰り返したくはないんですが、私は、この間一貫して、将来大阪南部への延伸を図りたいという精神は今もなお脈々として受け継がれておるはずだと思います。
 手元に、昭和六十二年十月ごろ頂いた資料がございます。
 大阪外環状線新大阪―加美の事業促進並びに加美以南への延伸計画の具体化という資料でございます。このルート図には、確かに加美から南方向へ延伸を示す矢印がございます。いや、それどころか、昨年九月の新総合計画の中でも、JR関西本線とクロスしながらさらに南に向かう矢印がついております。ところが、つい最近ちょうだいいたしました資料では、北方面から南下してきたラインが、今申し上げましたように関西本線加美駅の手前からカーブして奈良方面に進路を変えておる、久宝寺に至る、こういうルートが設定されておりまして、一体いつどこでこういう変化が生じたのか、もちろん南への点線はもう入っておりません。もうキツネにつままれたような思いさえいたします。
 関西高速鉄道が事業主体となって、事業の採算性等整備方策を検討するための新たな組織、この四月に設置するという話でございました。ようやく芽生えの時期が来たと喜んでおったんですが、このありさまでございます。これでは、南伸してくるのは一体いつの日か、これは本当にもう夢のまた夢のような気がいたします。まさに私はこれは場当たり的な行政の典型だと言わざるを得ないと思います。
 二十一世紀に向かって、大阪の活性化を図り、それを持続していくためには、都市基盤として鉄道網の整備が不可欠だと思います。鉄道の果たす役割は、地域間の移動手段のほかに、まちづくりの骨格となるという観点も必要でございます。そのためには、答申路線の整備はもとより、答申に組み込まれていない路線についても、積極的に実現を目指していかねばならないと思います。
 もう皆さん御承知のように、その必要性がかねがねから叫ばれ、叫ばれながら南部には東西に結ぶ鉄軌道が皆無でございまして、モノレールもいつかわかりません。外環も今のような状態でございますと、夢のまた夢となってしまいます。今後いつまでこの状態のままで置かれるんですか。それと一も、何か方策があるのかどうか、お聞かせ頂きたいと思います。
◎企画室総括参事(西村正輝君) 本府は、関西国際空港のアクセス機能の強化、南大阪地域の整備開発のための交通基盤施設として、大阪外環状線の加美以南への延伸につきまして、昭和五十四年度から数年間にわたり調査を行い、答申路線としての位置づけを国など関係機関に働きかけてきたところであります。しかしながら、運輸政策審議会は、平成元年の十号答申におきまして、新大阪―加美につきましては位置づけられたものの、残念ながら加美以南は位置づけられなかった次第でございます。
 昨年九月に策定しました新総合計画におきまして加美からの南伸構想を盛り込んでおりますのは、関西国際空港関連地域整備を初め南大阪地域で進展する数々のプロジェクトを踏まえたものでございます。現在、南大阪地域では、関西国際空港りんくうタウンを中心とした大阪湾ベイエリアの開発整備構想がまとめられつつありまして、また内陸部のコスモポリス計画などのプロジェクトが動き出しております。
 こうした地域整備の進展は、南大阪地域と各地域の間に大量の人の流れを生じると考えられるところでございます。したがいまして、新たな鉄道建設が非常に厳しい環境にあります中で、現実的対応としましては、まず大阪外環状線の新大阪から加美までの区間を早期に完成させ、その後南大阪地域の開発状況、既存の輸送機関の需要動同等を見きわめつつ、加美からの南伸に取り組んでまいりたいと存じます。
◆(中井清治君) 加美以南への南伸がある程度長期的になることにつきましては、この際やむを得ないと思います。しかし、事業化に当たっては、将来の加美以南への延伸にも対応できるようにきっちりとしておくべきだと思います。せめて五十五年の国鉄の計画のように、二期工事に備えた先行投資を一期事業の中に盛り込むべきだと考える次第でございますが、その点、部長、どうですか。
◎企画調整部長(谷川秀善君) ただいま先生のおっしゃるとおりでございますが、本府といたしましては、これまでから、大阪外環状線の早期事業化と加美からの南伸につきまして国等に働きかけてまいったところでございますけれども、平成元年度の運輸政策審議会答申におきまして、大阪―加美間は位置づけられましたものの、残念ながら南伸については位置づけがなされなかったところでございます。
 こうしたことや、鉄道整備を取り巻く環境が、用地費や建設費の高騰など年々厳しくなっておりますことから、大阪外環状線整備の現実的な対応といたしまして、まず新大阪から加美までの区間を早期に完成させることが肝要であると考えまして、関係者と鋭意調整を行っているところでございます。そのためには、事業費の圧縮等真剣に考えなければならないという状況にありますことも御理解を賜りたいと存じます。
 しかしながら、ただいま先生のおっしゃるとおりでございますんで、加美から南伸につきましては、新総合計画に盛り込みましたとおり、本府として重要な課題でございますので、大阪外環状線の新大阪―加美間の事業化を取り組みます中で、将来の南伸についても対応できるよう検討してまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 続いて、大阪市会をみてみます。

昭和44年第1回定例会(昭和44年3月6日)2号
○91番(吉瀬昌幸君) ところでいま、大阪市の重要課題として登場してまいりましたのは、外環状線の建設であります。外環伏線の建設計画は、国鉄関西支社が中心となって計画を進めているのでありますが、これが実現にかける市民の期待は、いやが上にも高まっております。外環状線と申しますのは、国鉄吹田操車場を起点に、新大阪、放出を経由し、八尾市の竜華操車場に至る城東貨物線と、竜華操車場を起点に国鉄阪和線の杉本町に通ずる阪和貨物線を複線電化し、客車を運行させる計画であります。吹田操車場から杉本町間、全長27.3キロメートルは、国鉄の貨物輸送にとってもなくてはならぬ交通の要路でもあります。当初貨物専用線として、昭和6年に誕生して以来、約40年近くになるのでありますが、現在に至りようやく時代の脚光を浴びるようになったのであります。それというのも、人口増加が東部へ東部へとドーナツ現象を起こし東大阪一体が膨大な人口をかかえるようになったからであります。大阪市の交通網を考えてみまするに、内環状線を中心に、近鉄、京阪、南海など各私鉄が放射線に延びております。しかしながら東大阪を南北に縦断する交通機関は皆無であります。心ある市民は、もし外環状線ができたら、どんなに便利になるかわからないと口ぐせのように言っておるのであります。すでに昨年4月の参議院予算委員会、今年2月末の衆議院予算委員会の分科会でも問題にされ、中曽根前運輸大臣、原田運輸大臣も建設の推進を約束しているのであります。さて外環状線が建設された場合、一番利益を享受するのは大阪市民であります。この点を考えますとき、大阪市としても、この問題をなおざりにし、手をこまねいているべきときではないと思うのであります。促進連盟の会長たる中馬市長におかれては、外環状線の建設に対し、国鉄や関係当局に強く働きかけると同時に、最大の努力をすべきではないかと思う次第であります。今後、外環状線建設に対して、どのような姿勢で臨まれるのか、また強力な働きかけをする意思がありや否や、お伺いするものであります。
○市長(中馬馨君) 次の外環状線複線電化の問題は、先ほど中山議員にもお答えいたしたのであります。この促進連盟の会長が私、大阪市長ということで、隣接の関連ある市長と相携えて熱心に推進をいたし、大阪選出の国会議員の人たちも、吉瀬さん自身ご存じのとおり、非常に積極的に各党派をこえて活動をしていただいておるのであります。ただ問題は、国鉄がご承知のようなたいへんな赤字の状態でありまして、新線に手をつける余裕なしとして、数年前からもうやりそうだ、もうやりそうだと言いながら、なかなか現実の問題として手をつけ得ない状態であります。国鉄財政の実情を知ると、またやむを得ないと思われるふしもないではない。しかし国鉄は、東京周辺の通勤、通学輸送には、非常な力を入れているではないか、なぜ大阪にもっと積極的でないかということを言いながら、先ほどお答えいたしましたように、せめて用地の買収からでも手をつけてもらいたいということで、新大阪駅周辺の敷地、吹田の敷地、そして東大阪の立体交差の工事に着手をしてもらったようなわけであります。今後は皆さん方の力をかりながら、この問題の推進につとめたいと考えております。

昭和44年第1回定例会(昭和44年3月8日)4号
○5番(高野光男君) かねてから大阪市のたびたびの広報活動によりますと、その外環状線の南の終点の阪和線杉本町駅より大和川右岸堤防沿いに、南港造成地並びに堺市臨海工業地帯に国鉄線が延長されることになっております。ところが妙なことには、あれはもう中止したのだということを聞いております。もはや貨車の時代は過ぎ去ったのに、この計画では乗客輸送は全然考えておられません。貨車専用とされておるのでありますが、南港造成地にとっては、いまの時代に積みおろしをするというような貨車は要りません。それよりも市民のために、乗客のために、外環状線との連係から申しましても、乗客輸送こそ大切であると私は考えております。私どもの考えでは、東住吉区住吉区を横断した地下鉄の建設をしていただきたい、このように思います。聞くところによりますと、交通局でもこのような配慮は、市内地下鉄線の目安のついた時点で必ず考えなければならないとのことでありますが、市長は南港堺臨港線の計画は遂行し、乗客利用せしめるのか、それとも一切もう破棄いたします、地下鉄の建設をいたしますというのか、ご所見を承りたいのであります。
○総合計画局長(福山真三郎君) ご承知のように、当初港湾局で南港の埋め立て地200万坪を計画いたしましたときには、工業用地ということで計画いたしました。その隣に、堺のほうも工業用地を計画いたしまして、両方へ杉本町から臨港線を引くということで、計画いたしたわけであります。ところが、港湾のほうが逐次計画が変わりまして、むしろ工業用地から商港的要素が強い港湾に変わってまいりました。また、堺のほうも、いろいろな事情で、鉄道は引かないという線が出てまいったわけであります。ただ、そこで商港といたしますと、先ほどご指摘があったように、海運貨物が鉄道に転化する要素がいま最近非常に少なくなってきております。しかしそれで臨港線が要らないのかと申しますと、最近またいろいろな変わった情勢が出てきております。たとえばコンテナ輸送の問題でも、船と鉄道との一貫作業をやるというような、そういう新たな問題も出ておりますし、あるいは大阪市内の鉄道貨物の扱い方として、やはり南のほうに1カ所貨物駅があってもよいのではないかというような論も出てきております。さらにまた南港を通ります湾岸道路という構想もありまして、こういうものがあれば、自動車、鉄道、船という一貫したターミナル的なものを考えてもよいのではないかという面から、そういうものが出てきておるわけであります。先ほど申し上げましたように、城東貨物線が複線電化いたしまして、いわゆる外環状線ができますと、これを延ばして南港まで持っていく。私どものマスタープランで、65年には南港もある程度人口がふえまして、これには地下鉄を延ばさなければならぬのではないかという、いま絵もございますが、これはむしろ地下鉄を延ばさずに、先ほど言われましたように、城東貨物線の電化に件いまして、これに着手したほうが有利ではないかという問題もございます。そこらを勘案いたしまして、現在どういう形でこの線をやるかということをやっております。

平成16年2・3月定例会常任委員会(交通水道・通常予算)(平成16年3月12日)2号
◆新田孝委員 また、久宝寺から杉本町までの全長約11.3キロメートルを阪和貨物線が走っております。この路線については、10号答申の中でどのように位置づけられておりますでしょうか。
◎中谷計画調整局計画部鉄道網計画担当課長 お答えいたします。
 運輸政策審議会答申第10号におきまして示されております大阪圏の高速鉄道網等の整備計画は、鉄道網及び鉄道輸送の課題に対応するために必要となります新設路線や今後整備について検討すべき路線及び線増路線を示したものでございまして、既存路線でございます阪和貨物線につきましては触れられておりません。
◆新田孝委員 10号答申で触れられてないということでございますが、実は阪和貨物線、加美駅から杉本町駅まで約9キロメートルが貨物線単独で存在をしておるものなんですが、既に貨物機能をなくしておるというふうにお聞きをいたしております。
 それも大阪駅の北ヤードの移転が吹田及び百済といいますか、そこに貨物ヤードの移転も含めて、貨物機能をなくしておる中でございますんで、そんな中で、それも一日に平均に1本ないし2本ということでございますから、大変、実は平野区の東南部の方々迷惑をされてる。
 そんな中ではあるんですが、いろいろ大阪市の事業計画を聞かせていただきますと、その阪和貨物線にまたがるようにして道路が4本計画されておる。そのうちの3本が都市計画道路、1本は道路事業なんですが、道路事業は、まだ数あるやに思うんです。
 なおかつ、実は阪和線が高架化をしてまいります。阪和貨物線と立体で接続せねばなりませんし、また関西本線−−大和路線と言われてるこの線も実は立体交差化になってまいります。
 そうなりますと、鉄道の立体交差化の事業が2つ、そしてなおかつ都市計画道路が3本、そして道路事業が1本、このようなことが実は大阪市の事業として目に見えてくるわけでございます。この総事業費、幾らぐらいになるか、お答えいただけたらありがたいんですけど。
◎丸山建設局街路部立体交差課長 お答えいたします。
 JR阪和貨物線と交差します都市計画道路3路線を仮に道路をオーバーパスする形式で事業化する事業費と阪和貨物線が存続する状態のままでJR関西本線及び阪和線の杉本町以南を高架化した場合の事業費の総額を合わせますと、およそではありますが、約 100億円の事業費が見込まれます。
◆新田孝委員  100億という事業費が目に見えてかかってまいるわけでございます。阪和貨物線は貨物機能をなくし、なおかつ一日に1本、2本。何か私ども聞くところによると、レールのさび落としで走っとんねんというようなことを伺うようなことでございますんで、大変我慢ならんというふうに怒りを覚えるわけでございます。
 なおかつまたこの阪和貨物線の沿線沿いで大阪市市営住宅の建替事業をやっております。まさしくその市営住宅の建替事業は阪和貨物線、そして大和川に隣接をいたしております中で、国が今、スーパー堤防事業というのをやっておる。 150メートルの堤防敷をつくろうということでございます。その中にまさしく阪和貨物線が入り込んでしまう。そうなりますと、大和川、阪和貨物線、大阪市市営住宅の建替。今、そんな現状の中で建替事業やっていただきますと、使える用地が擁壁ののりをつくりますもんですから、従来の戸数を確保できないという住宅局は大きな問題を持っております。そういうのが次々と目に見えて事業の進捗阻害になってきておるという状況でございます。
 そんな中でございます。我々はその廃線を望むところでございます。廃線を望むといたしますと、今、事業部局いろいろとお話をいただきましたんですけど、この廃線にかかわってJRと交渉をやっていただく窓口が果たしてどこにあるのか、大変私、疑問なんです。といいますのは、大阪市の事業というのは、事業が明確になった事業部局がJRに行って交渉せねばならないというふうな決まりがあるようでございます。そうなると、このまま放っておかれるんかということになってまいるわけでございます。
 私は大阪市のどの局でも結構でございます。積極的に事業を持っていただくのも結構かと思うんですけども、とにもかくにもJRに用地の買収も含めてお願いを行っていただけたらありがたいな。 100億の事業費がかかる。私、仮にあの鉄道敷を試算いたしますと、土地の買収費用が、10億、20億で済むのと違うかな思う。といいますのは、線路敷すべての中で、国のスーパー堤防事業に絡む部分は、国が買ってくれるようになってまいります。私、ちょっと足運ばしていただいて、スーパー堤防事業進めるには、買収ができるんですかとお伺いすると、「やらしていただきます」というふうに国の方はおっしゃっていただいてましたから。大阪市が本当に何か事業を持ってやる気を持っていただいたら、私、大阪市の東南部の大きな発展につながるだろうと、このように思わしていただいておるところでございます。
 その後、夢のような話ですけども、あの8メートルないし20メートルの線路敷11.5キロ、これを大阪市が買収したら、当面は事業部局がなかったにしても、私、やはり今の社会情勢、社会環境からも緑化、公園施設もよかろうと思います。長い距離でございます。ジョギングコース、いろいろ地域の方々、お楽しみいただけるような公園風景が見られるのかなと思ったりもいたします。
 そんな中で、交通局さん、その公園をお使いいただき、買収した後、線路敷も残していただいたら、私、路面電車、市電の動態公園をつくっていただいたらありがたい、市電の記念公園。世界にあちこちあるらしいです。だから、市電を一定区間走らしていただくような、そういう動態公園、公園の中に市電がある。こんなことも夢として考えられるかなと思ったりもいたします。
 そんなことで、何とかひとつ、阪和貨物線の問題、交通局のお力もかりながら解決できていけたらいいなと実は思っておるところでございます。
 なお、事業の額からいいますと、どのようになるんですか、 100億ではまだいかん、もっと利益を生み出さないかんとなりますと、やはりその土地の有効活用というようなことも考えていけるんではないかなと思いますので、将来の有効資産としての活用も願いながら、ひとつ前向きに御検討願い、地域の活性化とまちづくりに、そういう意味では不可欠な整備をしていただきたいなと思っておるところでございます。
 地下鉄の8号線、今里から湯里六丁目、その辺の御要望も含めながら、大阪東南部のまちづくりをしっかりしてほしいなということをお願いをしておき、新駅の前向きな御検討、そして阪和貨物線の廃線、そして廃線に伴う地域の活性化整備、このことをこの場をかりましてお願いをしておく次第でございます。

新田議員の質疑の前半は現実的なのですが、後半の構想部分はまさに「夢」のようです。
しかし、実は以前に、さらに「夢」のような発言があったのです。

昭和54年度決算特別委員会(準公営・一般)昭和55年11月25日)6号
◆加藤進委員 いま部長からもお聞かせ願ったわけでございますが、その南進がない場合に、現在の大和川沿いの城東貨物線ですね。杉本町まで行っております貨物線でございますが、これをどのように将来しておいきになるのか。これも私の夢でございますが、もし南進の計画が決定しまして、そしてこの城東貨物線が廃止になるという場合には、どうぞ廃止せずに、加美から長吉そして瓜破矢田、そして杉本町へと、国鉄とよく話して頂いてけっこうでございますから、貨物を通すのか通さないのか、これはまだ私のほうでわかりませんが、もし通さないということであれば、この間だけでもミニSLぐらい走らせて、子供の夢ぐらい持たしてもらうようなわけにはいかんかと、実は考えているわけでございますが、時間もぼちぼち迫ってまいりましたので、最後に私のビジョンと申しますか、あいつ荒唐無稽なことを考えておるなということも、ひとつたけ聞いて頂けましたら、まことにけっこうなことかと思います。

どうでしょう。SL。当時なら竜華操車場の端にミニ機関区でも作っておけたのですが、いまとなっては機関車整備場の確保に苦労しそうです。それに住宅密集地を避けるとすると、走行地域が出戸バスターミナルから瓜破霊園のあたりに限られてしまうので、JRの列車との接続も図れないし。