北海道新幹線
北海道新幹線の開業が近いので、その話題を。
1)交交デッドセクションの新設
在来線は交流20000ボルトですが新幹線は25000ボルトですから、デッドセクションが必要になります。同様の交交デッドセクションは、山形新幹線・秋田新幹線のときにも設置されました。このときには新幹線と在来線の連絡区間に設置されたため、デッドセクションを通過するのは新幹線車両のみでした。
今回の北海道新幹線では、青森県側が津軽線の中小国駅付近、北海道側が江差線の木古内駅付近にデッドセクションを設置するようなので、在来線の列車がここを通過することになります。しかし考えてみると江差線の木古内のほうは、デッドセクションを設置する必要はあまりないかもしれません。というのも、在来線の電化区間は木古内〜函館間のみなのでそれほど長くはなく、しかも江差線(いさりび鉄道)の普通列車は気動車(キハ40)ですから、この区間の在来線車両を考慮する必要はないはずです。あえていえば、新函館北斗〜函館を連絡輸送するはこだてライナーが電車ですが、これは新車なので、最初から25000ボルト専用車両を作っておけばよかったわけです。
おそらく、25000ボルトの在来線電車を新造するにはコストがかかる(従来の車両と異なる部品を使用する)のでしょう。ただ、デッドセクションの設置場所が木古内駅の函館側なので、いさりび鉄道は今後新しい車両を導入しようにも通常の電車では木古内駅まで乗り入れることができなくなってしまいます。
2)特急乗車特例の廃止と18きっぷ
従来、青函トンネル区間は普通列車が走行しておらず特急列車のみの運転でした。そのため、石勝線などと同様に、この区間に限り「乗車券のみで特急列車に乗れる」特例が認められていました*1。同様に、青春18きっぷでも白鳥に乗れました。
今回の開業で、この特例が廃止になりました。そのかわりに、北海道&東日本パス(18きっぷと同様に普通列車に乗り放題)だと「新青森〜新函館北斗間に限り、特急券を追加購入すると新幹線に乗れる」こととなり、また18きっぷだと「追加のオプションきっぷを購入すると、奥津軽いまべつ〜木古内間の新幹線および木古内〜五稜郭のいさりび鉄道に乗車できる」ことになります。
ところが18きっぷのほうは、青森方面から奥津軽いまべつ駅(津軽二股駅)までは津軽線を利用することになります。蟹田から先は本数がすごく少ないので、少し大変です。18きっぷで北東北を利用するときは、乗り換えの2〜3時間待ちは覚悟すべきではあるのですが、下手をすると秋田〜函館間も1日がかりになってしまいます。蟹田〜津軽二股の増発があればいいのですけれども。
先日のLOAD of the rings。