攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society

素子がいなくてすっかり精彩を欠くバトーと、なぜか9課のリーダー格になってメンバーに指示出しする義体化トグサ。今までとはかなり異なるテイストです。
一方で、人形遣いを髣髴させる「クグツまわし」なる人物(?)が登場し、しかも笑い男やクゼの関連も匂わせています。このあたりはしっかりとシリーズの骨格を残しています。
ただ今回は、ラストの部分がなんだか小さくまとまり過ぎで攻殻らしくない印象を受けました。思惑や背景が複雑すぎて一度や二度見ただけでは了解不能、というのが攻殻っぽさであるはずなのに、今回の作品では一回見ただけで話が頭に入ってくる、というのは、雰囲気重視(だと私は思っています)の攻殻らしくないかな、という気がします。まあ、毎回毎回エンディングでハジけるわけにもいかないのかな、とも思えますから、このあたりは難しいですね。
あと、草薙やクグツまわしが、いよいよ超人化してきましたよね。自問自答することがなくなった超人草薙は、これからどこへ向かうのでしょう。でもって、ラストではすっかりバトーと出来上がっています。これじゃあ、普通に刑事カップルですよ。