PLC

「HD-PLC」方式(注2)を採用したPLCアダプターを発売
http://www.panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn061113-1/jn061113-1.html

当社は、既存無線設備との共存を可能とした「HD-PLC」方式を開発し、今回、当社製PLCアダプターを総務省から型式指定を受けましたので、「屋内配電線で最大190Mbps(PHY速度)の高速データ通信」ができる、コンパクトデザインの「HD-PLC」方式を採用したPLCアダプターを発売します。

松下からPLCアダプタが発売されます。電力線搬送通信もいよいよ動き出しました。

これについておさらいしておきます。
PLCとは、要するに、家庭などにある電力線を使ってネット接続することです。この方法ですと、コンセントからアクセスできることになるために、接続がラクになり、また高速で通信できるようになります。
しかし問題点もあります。電力線に流れる交流の周波数は50Hzか60Hzです。これは周波数としては非常に低いので、いままで特に問題ありませんでした。ところが、ここに4〜28MHz程度の周波数の上にデジタル信号を流すとなると、漏洩電波が発生します。この周波数の電磁波は「短波」であり、無線や放送電波として使用されています。つまり、漏洩電波が、無線電波や放送電波に影響を及ぼすことになるのです。

ところが、今年6月29日に情報通信審議会から答申(議事録)がなされ、また9月13日には電波監理審議会の答申(議事要旨)もあり、それによって10月4日に、電波法施行規則を改正する省令などが公布・施行されていました。

これについて、小寺信良氏は以下のように指摘しています。
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0501/17/news019_2.html

もしどうしても高ビットレートのHDビデオストリームをネットワークに流す必要があるとすれば、それはハイエンド機材を使用する場合に限られるだろう。だがそのような結線に、シールド対策もされていない電灯線を使うことなど考えられない。ハイエンドの世界では、ただの電源として使用する場合でも、別途シールドされたケーブルを引き直したりするぐらいなのである。
コスト面から考えても、家庭内LANにPLCを利用するメリットは、今のところまったく思いつかない。

確かにハイエンドは、ケーブルが拾うノイズに対してはかなり神経質ですから、PLC導入となると相当な手間がかかることになります。
 
なによりも、航空管制や短波放送などへの影響という問題がまだ未解決のままです。ですから、今後の動向・普及具合をみてゆこうと思います。