小説
江戸川乱歩の著作権消滅の来年に向けて、青空文庫が乱歩作品の公開を準備中だが……
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1512/11/news148.html
江戸川乱歩の少年探偵団シリーズでいえば、今では絶版になっている27〜46冊目が、ポプラ社から再販されることが期待できます。そうなった暁には、改めて全巻を読破してみたいものです!
江戸川乱歩の著作権保護期間が終了する、という記事です。しかしここでは触れられていませんが、ポプラ社の27巻以後は書き直しされたものなんですね。ですから少し話がややこしくなります*1。
青空文庫で使っている底本も、光文社のものが多いようで、ポプラ社の書き直し版は使われていないようです。
その底本の一つ、幽霊塔は、ウィリアムソンの「灰色の女」を黒岩涙香がリライト、それを江戸川乱歩が「時計塔の秘密」としてリライト(実際は氷川瓏)したものです。最近では岩波からも出版されています。岩波版では宮崎駿が口絵を担当してます*2。宮崎駿も幽霊塔に影響を受けており、作品中の時計塔はルパン三世カリオストロの城に登場しています。
私は、小学生時代にポプラ社で「時計塔の秘密」を読みました。乱歩作品は、猟奇編もいいのですが、やっぱり本格ミステリのほうが好きです。しかし乱歩本人は本格長編ものはあまり得意ではなかったようです(プロットの不備などが時々指摘されています)。