続・趣味ちゃんねる

いろいろなサイトを読んでいたら、40代男性の趣味といえばやっぱり「サイクリング」「神社仏閣」みたいなものになってくるようです。まあそんなところでしょう。20代よりも落ち着いてくるが、50〜60代よりは行動的、という感じです。
まず、お金の掛け方が変わってきます。趣味というのは総じてお金がかかるものではあるのですが、その掛け方が常識的というか収まるところに収まるというか。趣味につぎ込むお金が、メーカーとか運営会社とか代理店とか、そういう「ちゃんとしたところ」に入っていく感じですね。例えば「物集め系」の趣味も、若い頃は「何だそれは」みたいなもの、例えばプリンのラベルとか駐車場のレシートとかを集めているようなことがあったりするのですが、ある程度の年齢になってくると、なんでも集めればいいというわけではなく、世間的に了解可能なもの(例えば切手とかミニカーとか)になるんです。趣味というのは会話の糸口でもあるので、「趣味は電話線ケーブルのモジュラーのツメを集めることです」とか言われても、ちょっと反応に困るんですね。いや特定の趣味をバカにしているわけではないのですが、何でも集めればいいというわけではなくなって、すべての物集めが等価ではなくなってくるという感じなんです。というか、ツメ切っちゃうとケーブル全部使えなくなってしまうんですよ。
あと「鑑賞系」の趣味についていえば、20代のときには楽しめたのに年を取ると楽しめなくなってくる、というものもあります。青少年向け小説なんかも、読んだ時の感じが昔と今では違うんですね。小学生のときのような想像の広がリ方もなくなったし、感情移入も難しいです。今ドラクエ2をやったとしても、小学生の頃に最初にやったような感覚はもうないですね。「月、満ちて欠け、潮、満ちて引く。」「あなたたちの亡骸をハーゴンさまへの手土産ににしてあげましょう」とか言われても、なんかピンとこないです*1
 
その一方で仕事先で言われたりするのが「ゴルフはされないんですか」とか「こんど茶器をいっしょに見に行きましょう」とかになるんですね。趣味というのは会話の糸口なんで、そのときにマイナースポーツを持ち出して「いや私がハマっているのはシャドウピッチングなんですよ、こんどいっしょにウチの屋上に作ったマウンドでシャドウ牽制球投げてみましょう」と言い返しても、また「私が今集めているのが各種パソコンの初期化用DVDなんですよ。一枚一枚、茶器に負けず劣らず作者の魂がこもっているんです」と言い返しても、誰の得にもならないのかなという気がします。こういうときは、マイナー趣味は一旦引っ込めて、「接待趣味」「共通語趣味」を用意しておくというのがとりあえず40代のたしなみなのかな、と感じます。
 

*1:実は小学生のころもピンとはきませんでした。クリアするのに必死で。