ステサン

グランプリは、本当に高額製品の集まりになってしまいました。趣味のハイエンド製品に対して庶民が持つ「いつかは買えたら」というあこがれの感覚が、ステサングランプリに対してはすっかり薄れてしまいました。自分には関係がない世界、まるで業務用機器のカタログをみているかのような感じです。
そんななか、地味にソナスファーベルが押されていました。各価格帯でトップレベルの評価です。意外と骨のある(エントリータイプしか聴いていませんが)様子です。
 
個人的には、(家具と同じく)好みは北上していて、イギリスやデンマークあたりの製品が気に入ってます。どうもフランス・ドイツ・スイスは、工業製品としてのテイストは(クルマなどなら)非常に良いのですが、聴く音楽の感じが自分と少し合っていない気がするのですよ。
そうは言ってもトーレンスなどはやっぱり魅力的です。
 
15年前あたりとは、嗜好がけっこう変わってきました。かつては、無機質なスチールラックを壁一面に並べてメカを無造作に置く、みたいな気持ちが強かったのですが、そういう宅録スタジオ(deadmau5の部屋みたいな)とかサーバルームみたいな部屋は、仕事場にあればよくて、自室に所有しようとは思わなくなってきました。
たとえばトーレンスのAPを持っていたとして、旅館の和室みたいなところにポツンと置き飾ってあるという感じと、同じものがサーバ室の上から3番目の棚に入っている感じでは、イメージがかなり違ってくるんですよ。